車の「移転登録手続き」と「自動車保有関係手続のワンストップサービス」の活用

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。本日のテーマは、「車の移転登録手続き」と「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)の活用」について解説します。

新しく車(新車・中古車を問わない)を購入したり、友人から車を譲り受けたりした際に、必ず必要になるのが「車の名義変更」、正式には「移転登録」と呼ばれる手続きです。車の移転登録手続きとは、車の所有者が変更になる場合の手続きを言います。

車の販売店(ディーラー)で車を購入する場合、車の購入と移転登録手続きを一緒に行うことがほとんどです(請求書等では「登録諸経費」等の項目で、販売店が提携している行政書士に移転登記手続きを依頼するのが一般的です)。この移転登録手続きは、法的な所有権の確定と、それに伴う社会的・金銭的責任の所在をはっきりさせるために非常に重要な手続きで、これを怠ると、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。

今回は、「友人や親から車を譲り受けた場合」や「販売店を通さずにご自身で移転登録に挑戦」される方に向け、手続きの基本的な流れから必要な書類、そして最近注目されている「自動車保有関係手続のワンストップサービス」を活用したオンライン申請の方法まで、具体的なポイントや注意点を交えながら分かりやすく解説してまいります。

1. 車の移転登録とは?なぜ手続きが必要なのか

🎯名義変更は法律で定められた義務です

移転登録とは、自動車の所有者が変わった際に、その変更内容を登録する手続きのことです。簡単に言えば、車の持ち主を新しい所有者に変更する「名義変更」のことですね。道路運送車両法により、自動車の売買や譲渡があった日から15日以内に手続きを行うことが義務付けられています。

移転登録を怠るとどうなる?

この手続きを怠ってしまうと、様々な問題が発生する可能性があります。

  • 自動車税の請求が旧所有者のもとへ届き続ける。
  • 交通事故を起こした際に、旧所有者に連絡が行ったり、責任問題が複雑になったりする。
  • 自賠責保険任意保険の切り替えがスムーズに行えない。
  • 車を売却したり廃車にしたりする際に、手続きができない。

これらのトラブルを避けるためにも、移転登録は速やかに、そして正確に行うことが非常に重要です。

💡ワンポイント・アドバイス

名義変更を怠ると、旧所有者との間に税金や事故の責任に関するトラブルが発生するだけでなく、新しい所有者の方も自動車保険への加入や車検の更新が困難になる場合があります。必ず期限内に手続きを行いましょう

2.【自分でできる!】📘移転登録手続きのフローと必要書類

ここからは、ご自身で運輸支局や自動車検査登録事務所へ足を運び、移転登録を行う場合の具体的な流れと必要書類について解説します。

⚙️移転登録手続きのフロー

  1. 必要書類の準備:旧所有者・新所有者双方の書類を揃えます。
  2. 車庫証明書の取得:新所有者の住所を管轄する警察署で申請します。
  3. 申請書等の作成:運輸支局等で入手できるOCRシートや手数料納付書を記入します。
  4. 運輸支局等での申請:管轄の運輸支局または自動車検査登録事務所に必要書類一式を提出します。
  5. 新車検証の交付:問題がなければ、当日中に新しい車検証が交付されます。
  6. 税の申告:都道府県税事務所にて自動車税の申告手続きを行います。※令和8年3月31日をもって自動車税環境性能割は廃止されました。

📘移転登録に必要な書類一覧

以下の書類は、新所有者旧所有者それぞれで準備が必要です。特に、有効期限がある書類には注意してください。

  • 自動車検査証(車検証):有効期限内のもの。
  • 譲渡証明書:旧所有者の実印が押印されたもの。新旧所有者の氏名・住所、車台番号などを記載します。
  • 印鑑証明書
    • 旧所有者:発行後3ヶ月以内のもの。実印の登録がされていること。
    • 新所有者:発行後3ヶ月以内のもの。実印の登録がされていること。
  • 委任状:代理人が申請する場合に必要。旧所有者、新所有者それぞれ実印を押印したもの。
  • 自動車保管場所証明書(車庫証明書):新所有者の住所を管轄する警察署で取得。発行後1ヶ月以内のもの。
  • 手数料納付書:登録手数料分の印紙を貼付します。
  • 申請書(OCRシート第1号様式):運輸支局で入手し、必要事項を記入します。

(参考)https://wwwtb.mlit.go.jp/kinki/shaken/seibika/OCRseat_list.html

💡ワンポイント・アドバイス

書類不備は手続きが受理されない主な原因です。特に印鑑証明書と車庫証明書には有効期限がありますので、書類準備の際には必ず確認し、期限切れにならないよう注意しましょう。

3.【オンライン申請!】自動車保有関係手続のワンストップサービスの活用術

近年、行政手続きの効率化が進み、車の登録手続きもオンラインで完結できるサービスが登場しています。それが「自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)」です。

👉OSSとは?

自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)とは、自動車の保有に関する複数の行政手続き(検査登録、車庫証明、自動車税・環境性能割の申告・納付など)を、インターネットを通じて一括で申請できるシステムです。通常、これらの手続きはそれぞれ別の窓口(運輸支局、警察署、都道府県税事務所など)で行う必要がありますが、OSSを利用すれば自宅やオフィスから24時間いつでも申請が可能になります。

※手続によっては、申請時に運輸支局等に出向き必要な書類を提出する必要があります。また、自動車検査証の交付を受ける際には運輸支局等に出向く必要があります。詳細は自動車保有関係手続のワンストップサービス『申請の流れ』からご確認いただけます。

💰OSSを利用するメリット

  • 手間と時間の削減:複数の窓口を回る必要がなくなり、申請に必要な時間と労力を大幅に削減できます。
  • 24時間申請可能:窓口の開庁時間を気にせず、自分の都合の良い時に申請できます。
  • 手数料・税金のオンライン納付:クレジットカードやインターネットバンキングを利用して、手数料や税金をまとめて支払うことができます。

⚠️OSS利用時の注意点

  • 電子証明書が必要:OSSを利用するには、マイナンバーカードなどに格納された「電子証明書」と、それを読み取るための「カードリーダー」が必要です。
    ※ OSSの申請画面でマイナンバーの認証方法「スマートフォン」を選択し、「マイナポータルアプリ」を起動し、そのQRコードを読み取ることができればカードリーダーは不要です。
  • 事前のユーザー登録:事前にOSSポータルサイトでのユーザー登録が必要です。
  • 対応地域に限りがある:全ての都道府県・市区町村がOSSに対応しているわけではないため、利用前に自身の住所が対応地域であるか確認が必要です。
  • 一部書類は別途提出が必要な場合も:状況によっては、オンライン申請後も一部の書面を郵送等で提出する必要があるケースもあります。
  • (軽自動車以外の)「自動車保有関係手続のワンストップサービス」軽自動車専用の「軽自動車OSS申請」があります。

💡ワンポイント・アドバイス

OSSは非常に便利なサービスですが、初めて利用する方にとっては初期設定や電子証明書の準備が少し複雑に感じるかもしれません。不明な点があれば、OSSポータルサイトのFAQを確認するか、行政書士などの専門家にご相談いただくのが確実です。

4. まとめ

車の移転登録手続きは、所有者の義務であり、安全なカーライフを送る上で非常に重要な手続きです。ご自身で手続きを行う場合は、必要書類の準備と有効期限、そして記載内容の正確さに細心の注意を払うことが成功の鍵となります。

また、近年では「自動車保有関係手続のワンストップサービス」の活用により、オンラインで手軽に手続きを進めることも可能になりました。ご自身の状況やIT環境に合わせて、最適な方法を選択してください。

もし、手続きが複雑で不安がある場合や、忙しくて時間がない場合は、私たち行政書士が皆さまに代わって移転登録の手続きを代行することも可能です。どうぞお気軽にご相談ください。皆さまのスムーズな車の名義変更をサポートいたします。


参考資料:

「車庫証明手続き」について

こんにちは。ファイブ行政書士法人の菅野です。
本日は、「車庫証明手続き」についてお話します!

私の母が車の買い替えを検討中のため、先日、大阪府内のディーラーに車を見に行ってきました。いい車があり、今後の手続きを確認する中でディーラーさんから「車庫証明をお願いします」と言われました。

「車庫証明」という言葉を、耳にしたことのある方は多いと思いますが、実際に自分が「車庫証明を取る」となった場合、戸惑ってしまうのではないでしょうか?
今回は、そんな「車庫証明の手続き」について解説します。初めて自分で手続きをする方でも、この記事を読めばスムーズに手続きを進められるよう分かりやすくお伝えしていきます。

①「車庫証明」とは?どんな時に必要?

まず、車庫証明とは、正式には「自動車保管場所証明」と呼ばれるものです。これは、自動車を登録する際に、その車を保管する場所(車庫)が確保されていることを証明するための書類です。車を購入したのに、保管場所がなければ路上駐車が増えたり、交通の妨げになったりする可能性がありますよね。そのようなことを防ぐため、「自動車保管場所証明」の申請は、法律で定められている大切な手続きになります。

車庫証明が必要になるのはどんな時?

新規登録新しい車を登録する時(新車を購入した時

「ナンバープレートのついていない車」を、新しく公道で走れるように登録するケースです。例えば、ディーラーで新車を購入したとき、中古車店で「車検なし(一時抹消済み)」の車を購入し、新しく車検を取ってナンバーをつけるときなどです。

変更登録:引越等により使用の本拠の位置が変更した時

すでにナンバーがついている車の「持ち主(使用者)」は変わらないけれど、引越しなどで「住所や車庫の場所」が変わるケースです。例えば、引越しをして、住民票の住所(個人の場合)や会社の所在地(法人の場合)が変わり、それに伴い「自動車の使用の本拠の位置」が変わった時、引越しはしていないけれど、近くに新しく月極駐車場を借りて、車を置く場所(保管場所)だけを変更したときなどです。

移転登録:譲渡等により使用の本拠の位置が変更した時

所有者の名義を変更した時、いわゆる「名義変更」のことです。車の持ち主が変わり、さらに新しく所有者・使用者になる人の「使用の本拠の位置(自宅など)」が変わるケースです。具体的には、中古車店やネットオークションなどで、ナンバー付きの「中古車」を購入したとき、友人や知人から車を譲り受けたときなどです。

簡単に言うと、「これから車を保有します」「車の保管場所が変わります」という時に必要になる、と覚えておくと良いでしょう。

💡ワンポイント・アドバイス

車庫証明は、車の登録手続きを行う上で必要不可欠な書類です。この証明がないと、車の登録ができませんので、納車時期に合わせて早めに準備に取り掛かることをおすすめします

🎯これで完璧!車庫証明の申請に必要な書類と記入のポイント

車庫証明の申請には、いくつかの書類が必要です。初めて聞く書類名に戸惑うかもしれませんが、一つずつ確認していきましょう。

  1. 自動車保管場所証明申請書
    • これは警察署や警察署のウェブサイトから入手できる書類です。車の保管場所を証明する申請書類になります。
    • 記入すべき項目には、車の情報(型式、車台番号、排気量など)がありますが、ディーラー(車屋さん)から教えてもらうか、車検証や契約書等の書類を確認しましょう。
  2. 保管場所の所在図・配置図
    • 所在図:自宅と保管場所の位置関係がわかる地図です。手書きでも、Googleマップなどの地図を印刷して貼り付けてもOKです。
    • 配置図:保管場所の具体的な配置(駐車スペースの幅、奥行き、出入口、周辺の道路など)を描いた図です。寸法を正確に記入することが大切です。
  3. 保管場所使用権原疎明書面(自認書)または保管場所使用承諾証明書
    • 自認書:ご自身が保管場所の土地・建物の所有者である場合に提出します。
    • 使用承諾証明書:月極駐車場など、他人から土地・建物を借りて保管場所とする場合に提出します。大家さんや管理会社に記入してもらう必要があるので、早めに依頼しましょう。
    • 重要ポイント:この書類の取得が、手続きの中で最も時間がかかる場合があります。特に使用承諾証明書は、大家さんの都合もあるため、余裕を持って準備を始めましょう。

これらの書類は、管轄の警察署の窓口やウェブサイトからダウンロードできます。

💡ワンポイント・アドバイス


「保管場所使用承諾証明書」は、有効期限が設定されていることがほとんどです。交付日から3ヶ月以内のものなど、警察署によって規定がある場合がありますので、事前に確認しておきましょう。有効期限切れだと再取得が必要になることもあります。

②申請から取得までの手続きの流れ

必要な書類が揃ったら、いよいよ申請です。

  1. 申請先
    • 車の保管場所を管轄する警察署の交通課窓口へ申請します。
    • ご自身の住所ではなく、車を停める場所の住所を管轄する警察署です。間違えないように注意しましょう。
  2. 手数料
    • 申請時に「申請手数料」として約2,200円(都道府県によって多少異なります)。 収入証紙で支払うのが一般的です 。
  3. 所要日数
    • 申請後、警察署が保管場所の現地調査を行います。問題がなければ、通常、中3日〜7日程度で交付されます。
    • 土日祝日は日数に含まれないため、余裕を持ったスケジュールで申請しましょう。

手続きの流れ

① 必要書類を準備・記入

② 管轄の警察署へ申請(申請手数料を支払う)

③ 警察署による現地調査

④ 指定された交付日に、警察署で車庫証明書を受け取る

これで無事に車庫証明が手に入ります。ディーラーに書類を渡せば、車の登録手続きを進めてもらえます。

💡ワンポイント・アドバイス

平日に警察署に行くのが難しい場合は、行政書士に手続きを代行してもらうことも可能です。書類作成から申請、受領まで全て任せられるので、お忙しい方には特におすすめです。

③まとめ

今回は、車を購入したけど「車庫証明」ってどうやって取るの?というテーマで、車庫証明の基礎知識から申請方法までを詳しく解説しました。

  • 車庫証明は、車の保管場所を証明するための重要な書類です。
  • 申請には「申請書」「所在図・配置図」「保管場所使用承諾証明書(または自認書)」などが必要です。
  • 申請は、保管場所を管轄する警察署で行い、手数料と数日間の期間がかかります。

ご自身で手続きを進めることもできますが、「書類作成や平日の警察署への出向が難しいな」、「自分一人では不安だな」感じる方は、ぜひファイブ行政書士法人にご相談ください。お客様に代わって、スムーズに車庫証明の申請を代行させていただきます。

新しいカーライフが、よりスムーズにスタートできるよう、私たちがお手伝いいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。


参考資料:

【古物商許可】取得方法と申請時の注意点

こんにちは。ファイブ行政書士法人の菅野です。本日のテーマは、古物商許可の取得方法と申請時の注意点 です。

これから中古品ビジネスを始めたいと考えている方、例えば人気のトレーディングカード(ポケカなど)や古着の転売ビジネス、あるいはリサイクルショップの開業を検討している個人事業主の方や法人様にとって、古物商許可は避けて通れない重要な手続きです。

この記事では、古物商許可がなぜ必要なのか、その取得方法から申請時の具体的なポイント、そして注意すべき点までを分かりやすく解説していきます。読者の皆様が安心してビジネスをスタートできるよう、具体的なアドバイスも交えながら進めてまいりますので、ぜひ最後までお読みください。

古物商許可とは?取得の必要性

まず、「古物商許可」とは一体何なのか、そしてなぜ取得する必要があるのかについてご説明します。

古物」とは、一度使用された物品、もしくは使用されない物品で使用のために取引されたもの、またはこれらのものに幾分の手入れをしたものを指します。私たちが普段目にする中古品全般がこれに該当します。そして、「古物商」とは、この古物を売買したり、交換したりする営業を営む者のことを指します。

営利目的で古物を取り扱う事業を行う場合、古物営業法という法律に基づき、警察署から古物商許可を取得することが義務付けられています。これは、盗品の流通防止や早期発見を目的とした制度であり、許可なく営業を行った場合は罰則の対象となりますので、十分に注意が必要です。

📌中古品を仕入れて販売する、あるいは顧客から買い取って再販売する、といったビジネスモデルは全てこの古物商許可が必要となります。

💡ワンポイント・アドバイス

「自分はフリマアプリで不要品を売っているだけだから関係ない」と思っていませんか?継続的・反復的に利益を得る目的で古物を売買する行為は、たとえオンライン取引であっても古物商許可が必要になるケースがあります。判断に迷う場合は、専門家にご相談ください。

古物商許可申請のステップと必要書類

では、実際に古物商許可を取得するための具体的なステップと、準備すべき必要書類について見ていきましょう。

1. 申請先の確認

古物商許可の申請先は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課です。複数の営業所がある場合は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署に申請します。

2. 必要書類の準備

申請には様々な書類が必要です。大きく分けて「個人の場合」と「法人の場合」で揃える書類が異なります。

👉個人の場合

  • 申請書(警察署で入手、またはウェブサイトからダウンロード)
  • 住民票(本籍地記載、マイナンバー記載なし)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村役場で発行される、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の証明書)
  • 誓約書(欠格事由に該当しないことを誓約する書類)
  • 略歴書(直近5年間の職歴などを記載)
  • 営業所の賃貸借契約書のコピー(賃貸物件の場合)
  • URL使用承諾書(ウェブサイトで古物取引を行う場合)

👉法人の場合

📘上記に加え、以下の書類が必要になります。

  • 会社の登記事項証明書(法人全体の情報)
  • 定款の写し
  • 役員全員の住民票、身分証明書、誓約書、略歴書

3. 申請・審査・許可証交付

必要書類が揃ったら、警察署の生活安全課窓口へ提出します。申請時に申請手数料(19,000円)が必要となります。申請後、約40日程度の審査期間を経て、問題がなければ古物商許可証が交付されます。

💡ワンポイント・アドバイス

必要書類は、発行から3ヶ月以内といった期限が設けられているものもあります。また、住民票や身分証明書は、本籍地の記載が必要かなど、細かな要件がありますので、事前に管轄の警察署に確認することをおすすめします。

尚、外国籍の方は「身分証明書」がありませんので、その代わりに「住民票」取得時に「国籍」を追加(記載)し、在留カードの写し等の添付書類が必要な場合があります。外国籍の方の提出書類(や記載事項)は、日本国籍の方の提出書類と異なるケースがありますので、事前に管轄の警察署に確認することをおすすめします。

📘事前に必要書類を確認することで、書類不備で何度も警察署に足を運ぶ手間を省くことができます。

申請時の注意点と許可が下りないケース

⚡申請手続きを進める上で、特に注意していただきたい点と、残念ながら許可が下りない可能性がある「欠格事由」について解説します。

1. 欠格事由に該当しないか

📌古物商許可は、誰もが取得できるわけではありません。古物営業法で定められた「欠格事由」に該当すると、許可が下りません。主な欠格事由は以下の通りです。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪にあたる行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者(暴力団員等)
  • 住居の定まらない者
  • 未成年者(保護者の同意があれば取得可能な場合もあります)

📘申請者本人だけでなく、法人の場合は役員全員、個人の場合は営業所の管理者が欠格事由に該当しないことが条件となります。

2. 営業所の確保と賃貸物件での注意

📌古物商許可申請では、営業所の存在が必要です。

  • 自宅を営業所とする場合は、住居専用とされている賃貸物件の場合、大家さんや管理会社からの使用承諾書が必要となることがあります。
  • 古物商許可を申請する際の『営業所』には、バーチャルオフィスでは原則として許可が下りません。実際に物品や帳簿書類等の保管や事務作業ができるスペースが必要です。

3. インターネット取引におけるURLの届出

📌ECサイトやフリマアプリ、自身のウェブサイトなどで古物取引を行う場合、使用するURLを申請時に届け出る必要があります。

URLの届出が必要な場合

次のような場合、ウェブサイトを使用して古物の取引をする際は、URLの届出が必要です。

   ✅自身でウェブサイトを開設した場合

   ✅オークションサイトへストアを出店した場合

 URLの届出に際しては、古物営業許可者自身が使用権限のあるものか、誰の登録のものなのかを明らかにするために、次のような「URLの使用権限を疎明する資料」のいずれかが必要になります。 

   ✅プロバイダ等から郵送・FAXが送付された書面の写し(「登録完了のお知らせ」、「開通通知」等)

   ✅「ドメイン検索」、「WHOIS検索」の結果を印刷したもの

※届け出たURLを「変更(追加含む)した場合」、又は「閉鎖した場合」も届出が必要です。

※ウェブサイトを開設等してから2週間以内に届出をしてください。

次の場合は届出の必要はありません。

  • 単なる会社のウェブサイトで、古物に関する情報の記載がない場合
  • オークションサイトに1点ずつ出品する場合

💡ワンポイント・アドバイス

📌申請前に、ご自身や役員の方々が「欠格事由」に該当しないか、必ず確認してください。特に過去に法的トラブルがあった場合は、慎重な確認が必要です。また、営業所の準備については、後々のトラブルを避けるためにも、事前に大家さんや管理会社としっかり話し合いましょう。

まとめ

🌱本日は、古物商許可の取得方法と申請時の注意点について詳しく解説してまいりました。

古物商許可は、中古品ビジネスを安心して、そして合法的に営む上で不可欠なものです。申請手続きは多岐にわたり、準備すべき書類や確認事項も少なくありませんが、これらの手続きを適切に行うことで、信頼される事業者としての一歩を踏み出すことができます。

許可取得後も、帳簿の記載義務など、古物営業法に基づく様々なルールを遵守する必要があります。これらは全て、健全な中古品市場の形成と利用者の保護のために定められています。

⚖️「書類作成が複雑で不安」「欠格事由に該当しないか心配」「本業に集中したいので手間を省きたい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、私たちファイブ行政書士法人にご相談ください。専門家として、皆様の円滑な古物商許可取得を全力でサポートさせていただきます。


参考資料:

【第3回】更建設業許可の更新とは? 添付書類と提出方法を解説!

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。

今回のテーマは、前回に続き「建設業の更新」についてです。全3回に分けて、建設業更新について解説します。3回目は「添付書類と提出方法」について説明します。前回記事はこちら↓です。

更新申請では「申請書類」と「添付書類」を許可を受けた行政機関に提出します。更新申請時に指摘が多い項目に、添付書類の不足があります。本記事では、必要書類と実務上の注意点を解説します。

\全3回の各テーマ構成は下記です/

今回のテーマ「添付書類と提出」は、①~⑤に分けて説明します!

① 主な添付書類一覧

  • 履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)
  • 成年被後見人又は被保佐人とみなされる者に該当せず、また、破産者で復権を得ないものに該当しない旨の市町村の長の証明書(「身分証明書」または「証明証」と呼ばれる / 本籍地を所管する市町村で取得)
  • 後見登記等に関する登記事項証明書(「登記されていないことの証明書」と呼ばれる / 法務局で取得)
  • 健康保険等の加入状況確認書類

「証明書」および「登記されていないことの証明書」は、 許可申請者が法人の場合は、監査役を除く法人の役員全員が必要です。役員が未成年者の場合は法定代理人、法定代理人が法人の場合はその役員のものが必要です。

外国籍の方については、市町村の長の「証明書」に代えて、住民票(国籍、氏名(通称名含む)、生年月日を確認できる本人の抄本)を添付します。

※健康保険等の加入状況確認書類は、下記書類を参考に収集します。http://chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.pref.osaka.lg.jp/documents/8325/shahokanyu_r21001_1.pdf

(1) 健康保険・厚生年金保険

健康保険の加入状況により、事業所整理番号事業所番号の確認できる下記のいずれかの資料の写しを提出します。

・納入告知書(納付書・領収証書の写し)

・保険納入告知額・領収済通知書の写し

・社会保険料納入確認(申請)書(受付印のあるもの)の写し

・健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬決定通知書 ほか

(2) 雇用保険

雇用保険の労働保険番号を確認できる下記のいずれかの資料の写しを提出します。

・「労働保険概算・確定保険料申告書」及び「領収済通知書」の写し

・「労働保険料等納入通知書」及び「領収済通知書」の写し

②添付書類の注意点

添付書類を収集する際、下記に注意が必要です。

  • 公的書類は、提出日から3か月以内のものを提出します。各書類の発行日を確認し、3ヵ月が過ぎている場合は、再度取得する必要があります。
  • 申請人以外が書類を取得する際は、「委任状」が必要です。

③ その他の留意点

  • 申請書類は、申請の区分及び申請者が法人か個人で必要書類が異なるので、提出先の自治体のウェブサイトや手引き等で確認してください。
  • 決算変更届を提出していない場合、更新申請と併せて、決算変更届をされるケースもあると思います。その際は、更新申請のほか、決算変更届に必要な申請書および添付書類も準備します。
  • 法人においては、決算変更届に必要な添付書類に、法人事業税納税証明書(都税事務所・府税事務所・県税事務所で取得)があります。
  • 法人事業税納税証明書を取得する際は、税目指定に注意が必要です。「法人事業税・特別法人事業税又は地方法人特別税」の税目を指定します。また、年度は申請法人の事業年度で請求するようにしましょう。
  • 決算変更届では「変更届出書」のほか「工事経歴書」、「直前3年の各事業年度における工事施工金額」、「貸借対照表」、「損益計算書」、「完成工事原価報告書」等の財務諸表等の作成も必要です。各自治体の手引き等で確認してください。
  • 書類の不備を防ぐコツは、各自治体のウェブサイトや手引きを確認しすることです!情報量が多い分、説明が詳細で、細かい情報等が記載されています。これらを一つづつ確認することで、書類の不備を防ぎ、理解を深めることができます。

④ 申請方法と補正対応

  • 更新許可申請書類の提出先:提出先は建設業許可を受けた自治体になります。例えば、大阪府知事許可の場合は、大阪府庁咲洲庁舎・建築振興課になります。
  • 更新許可の申請方法:「窓口のみの受付」や「郵送可能」など自治体により申請方法や指定が異なります。必ず事前に各窓口の最新情報を確認しましょう。 
  • 更新申請後、補正指示が出ることは珍しくありません。期限内に対応できる準備や体制を整えておくことが重要です。

⑤ 行政書士に依頼するメリット

更新申請をご自身で対応することも可能ですが、手続きに慣れていない場合、添付書類の収集や書類作成など手間や時間がかかる可能性があります。

私たち行政書士に依頼する最大のメリットは、必要書類のリストアップから添付書類の収集、書類作成から申請代理、補正対応までほぼ全て任せられる点にあります。

建設業許可の更新が迫っている事業者の方は、行政書士に依頼するという選択も視野に入れ、ぜひ、お気軽にご相談ください!スケジュールや料金などのお問合せだけでも歓迎です。

どうぞファイブ行政書士法人をよろしくお願いいたします。

【第2回】更建設業許可の更新とは?行政書士が申請書の書き方を解説!

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。

今回のテーマは、前回に続き「建設業の更新」についてです。全3回に分けて、建設業更新について説明をしてきます。今回は2回目「申請書の書き方」について説明します。前回記事はこちら↓です。

更新申請で最も時間がかかるのが、申請書類の作成です。様式は一見シンプルですが、記載ミスや認識違いによる補正は少なくありません。

本記事では、更新申請で使用する主な申請書について、実務上の注意点を解説します。

\全3回の各テーマ構成は下記です/

今回のテーマ「申請書の書き方について」は、①~⑤に分けて説明します!





① 更新申請で使用する主な様式📝

  • 建設業許可申請書(様式第一号)
  • 役員等の一覧表
  • 営業所一覧表
  • 営業所技術者等一覧表
  • 使用人数
  • 誓約書
  • 健康保険等の加入状況
  • 許可申請者の住所、生年月日等に関する調書

これらはすべて「現在の状況を正確に反映していること」が重要です。上記は主な様式のみを示していますが、上記以外の書類も必要になるケースもあるため、各自治体のウェブサイトにて建設業許可の申請書類を確認してください。

建設業許可申請書(様式第一号)

役員等の一覧表

営業所一覧表

営業所技術者等一覧表

使用人数

誓約書

健康保険の加入状況

許可申請者の住所、生年月日等に関する調書

② 建設業許可申請書(様式第一号)の記載ポイント

  • 商号・所在地は登記簿どおりに記載
  • 許可番号・許可年月日は必ず控えと照合
  • 更新区分・般特区分のチェックミスに注意

特に、旧住所や略称のまま提出してしまうケースが多く見受けられます。下記は大阪府の「建設業許可申請の手引き」の記載例です。手引きの記載例には、記載ポイントが詳しく書かれていますので、手引きで確認するのがオススメです。

③ 役員関係書類の注意点

役員等の一覧表に記載する役員等とは、法人役員(常勤・非常勤含む。監査役は含まない)顧問、相談役および株主等(株主は総株主の議決権の100分の5以上を有する株主若しくは出資の総額の100分の5以上に相当する出資をしている者)です。

役員等の名前は履歴事項全部証明書(謄本)との一致が求めらるので、履歴事項全部証明書を確認しながら記載しましょう。

下記は大阪府の「建設業許可申請の手引き」の記載例です。手引きの記載例には、記載ポイントが詳しく書かれていますので、手引きで確認するのがオススメです。

④ 営業技術者等関係書類

営業所技術者等に変更があれば、事実発生後14日以内の届出(変更届)が必要です。更新時に営業所技術者等の関係書類を提出する必要はありません(厳密に言うと、更新申請の場合、営業所技術者等の資格を証する書面の添付を省略することができます)。

ただし、営業所技術者等に変更があったにも関わらず、変更届を提出していない場合、建設業法違反となり、許可更新ができない、許可の取消処分(事業停止)、罰金(100万円以下)や懲役(6ヶ月以下)のリスクがあります。特に専任技術者が欠けた場合は許可の維持が困難になるため、留意が必要です。営業所技術者等に変更があった場合は必ず、14日以内に変更届を提出してください。

⑤ 行政書士に依頼する判断ポイント

建設業更新許可申請は、各自治体の「手引き」を参考にして申請書の作成が可能です。ただし、下記に当てはまる方は、行政書士に依頼することでスムーズな申請が可能になります。

  • 書類の作成が苦手な方
  • ボリュームのある「手引き」を読み込むことが難しい方
  • 過去の申請書の控えがない方
  • 変更があるかどうか不明な方
  • 時間がない方

このような場合、ぜひ、行政書士のサポートをお求めください。当社は、初回相談は無料です。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。

【第1回】更建設業許可の更新とは?更新申請は自分でできる?

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。

今回のテーマは、「建設業の更新」についてです。全3回に分けて、建設業更新について説明をしてきます。1回目は、「建設業許可の更新」についてです。

さて、建設業許可には5年間の有効期限があり、期限が到来する前に「更新申請」を行う必要があります。これを建設業許可の「更新」といいます。

更新を忘れてしまうと、たとえ長年まじめに営業をされてきた事業者であっても、許可は失効します。失効後、500万円以上の建設工事を請け負えば「無許可営業」となり、元請・金融機関・取引先からの信用にも大きな影響を与えかねません。

本記事では、建設業許可更新の基本的な仕組みから、更新スケジュール、自分で申請できるかどうかの判断基準までを、行政書士の実務経験をもとに解説します!

\全3回の各テーマ構成は下記です/

今回のテーマ「更新の概要について」は、①~⑤に分けて説明します!

① 建設業許可の更新とは

建設業許可の有効期限は5年間です。更新とは、この期間満了後も引き続き建設業を営むために行う手続きです。

重要なのは、更新が単なる「期限延長」ではないという点です。更新申請では、下記について、あらためて確認が行われます。

  • 現在も建設業許可の要件を満たしているか
  • 過去5年間の体制に問題がなかったか

つまり、更新申請は「5年間の総点検」とも言える手続きなのです。

② 更新申請の期限とスケジュール

更新申請は、許可の有効期限が切れる前に行わなければなりません。多くの自治体では「満了日の3か月前から申請可能」とされていますが、自治体で異なります。事前に、建設業の許可を受けている自治体の申請期間をご確認ください。

特に注意すべきなのは、許可の有効期限を1日でも過ぎると更新不可という点です。この場合、新規申請となり、審査期間も費用も大きく変わります

そのため、更新の準備は遅くとも満了日の3〜4か月前から始めることをおすすめします。

③ 更新時にチェックされる主な要件

更新時には、以下の点が重点的に確認されます。

  • 経営業務の管理責任者が継続しているか
  • 専任技術者が常勤で在籍しているか
  • 欠格要件に該当していないか
  • 財産的基礎(直近決算)

「何も変えていないつもり」でも、役員変更や技術者の退職が過去にあった場合、変更届が未提出のままになっているケースは非常に多いです。

また、更新時に「決算変更届」の提出は必要ありませんが、これは、あくまで「決算変更届」を毎年提出していることが前提にあるためです。

決算変更届を提出していない場合、建設業許可の更新申請はできない点に注意が必要です。許可を受けてから過去5年分の決算変更届をしていない場合は、過去5年分(または未提出分)の決算変更届を遡って全て提出する必要があります。

④ 自分で更新する場合の留意点

自分で更新しやすいケース

  • 役員・代表者・専任技術者に変更なし
  • 営業所所在地に変更なし
  • 社会保険加入状況に変更がない
  • 決算内容が安定している
  • 過去5年分の決算変更届を提出している

注意が必要なケース

  • 過去5年間で変更届(決算変更届や役員変更時の変更届など)を提出していない
  • 専任技術者が入れ替わっている
  • 赤字決算が続いている
  • 従業員の増減があり、社会保険加入状況に変更があった

これらに該当する場合、事前確認をせずに申請すると、補正や差戻しの原因になるので注意が必要です。

建設業許可の更新を自分でする際は、期限(有効期間満了日の30日前まで)厳守はもちろん、直近5期分の決算変更届および各種変更届(商号、役員、技術者、社会保険等)の提出漏れがないかの確認と併せて、経営業務の管理責任者・専任技術者の常勤性や社会保険加入状況の確認が重要です。これらの書類等が未提出だと更新ができないため、早めの準備を心がけ、不備がないか行政機関の窓口で事前確認をするとスムーズです。 

⑤ 行政書士に相談するメリット

更新申請は自分で行うことも可能ですが、下記のケースでは、行政書士に相談、依頼することをお勧めします。

  • 更新期限が迫っている
  • 書類に少しでも不安がある
  • 今後、業種追加や特定建設業を検討している

このような場合、行政書士に一度相談するだけでもリスクを大きく下げることができます。更新には公的書類(ないこと証明書や身分証明書、納税証明書等)の取得など、書類取得に時間を費やすケースもあります。

また、建設業許可の取得以降、一度も決算変更届を提出されていない場合、過去5年分の工事経歴書等の作成が必要になるため、5年前の売上が分かる資料や請求書等の収集が必要になります。さらに、建設勘定科目を使用した財務諸表の提出も必要です。

ご自身で更新の準備をするには時間や手間がかかることも多く、時間がない、書類に不安がある、既存許可から変更を予定している場合などは、ぜひ、行政書士にご相談ください。最適なアドバイスや更新のサポートをいたします。

建設業許可の許可要件【No.15】

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。今回のテーマは、「建設業許可の許可要件」についてです。

建設業を営むには、原則「建設業許可」が必要です。この許可を得るには、建設業法第7条に規定する4つの「許可要件」をすべて備え、かつ同法8条に規定する「欠格要件」に該当しないことが求められます。この記事では、建設業許可の申請を検討している方に向けて、これらの要件をわかりやすく解説します。

1.建設業の「許可要件」

建設業許可を取得するには、以下の4つの要件を満たす必要があります。

① 建設業に係る経営業務の管理を適正に行うに足りる能力を有する者

(1)経営業務の管理責任者等の設置(建設業法施行規則第7条第1号)

建設業の経営は他の産業の経営とは著しく異なった特徴を有しているため、適正な建設業の経営を期待するためには、建設業の経営業務について一定期間の経験を有した者が最低でも1人は必要であると判断され、この要件が定められたものです。具体的な要件は、以下のとおりです。

許可を受けようとする者が法人である場合には常勤の役員のうちの1人が、個人である場合には本人または支配人のうちの1人が次のいずれかに該当することが必要です。

1. 建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者であること。

2.建設業に関し5年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者(経営業務を執行する権限の委任を受けた者に限る。)として経営業務を管理した経験を有する者であること。

3.建設業に関し6年以上経営業務の管理責任者に準ずる地位にある者として経営業務の管理責任者を補佐する業務に従事した経験を有する者であること。

4-1.建設業に関し、二年以上役員等としての経験を有し、かつ、5年以上役員等又は役員等に次ぐ職制上の地位にある者(財務管理、労務管理又は業務運営の業務を担当するものに限る。)としての経験を有する者に加えて、常勤役員等を直接に補佐する者として、当該建設業者又は建設業を営む者において「財務管理の業務経験」、「労務管理の業務経験」、「運営業務の業務経験」について、5年以上の経験を有する者をそれぞれ置く(一人が複数の経験を兼ねることが可能)ものであること。

4-2.5年以上役員等としての経験を有し、かつ、建設業に関し、二年以上役員等としての経験を有する者に加えて、常勤役員等を直接に補佐する者として、当該建設業者又は建設業を営む者において「財務管理の業務経験」、「労務管理の業務経験」、「運営業務の業務経験」について、5年以上の経験を有する者をそれぞれ置く(一人が複数の経験を兼ねることが可能)ものであること。

経営業務の管理責任者等の設置は許可要件のため、例えば、許可を取得した後に経営業務の管理責任者等が退職し、後任が不在となった場合は要件欠如で許可の取消し(建設業法第29条第1項第1号)となります。このため、このような不在期間が生じないよう、あらかじめ上記要件を満たす者を選任するなど、事前に準備しておくことが必要です。

② 営業所技術者等

営業所技術者等の設置(建設業法第7条第2号に規定する営業所技術者及び、同法第15条第2号に規定する特定営業所技術者)

建設工事に関する請負契約の適正な締結、履行を確保するためには、許可を受けようとする建設業に係る建設工事についての専門的知識が必要になります。

見積、入札、請負契約締結等の建設業に関する営業は各営業所で行われることから、営業所ごとに許可を受けようとする建設業に関して、一定の資格または経験を有した者(営業所技術者等)を専任で設置することが必要です。

この営業所技術者等は、許可を受けようとする建設業が一般建設業であるか特定建設業であるか、また建設業の種類により、それぞれ必要な資格等が異なります

また、営業所技術者等は「営業所ごとに専任の者として設置」することとされていますので、その営業所に常勤していることが必要です。

なお、経営業務の管理責任者と同様、営業所技術者等の設置も許可要件の1つであるため、許可を取得した後に営業所技術者等が不在となった場合は許可の取消しの対象等になるので、注意することが必要です。

(注)一般建設業と特定建設業では要件が異なります

許可を受けて建設業を営もうとするすべての営業所に、次に掲げる営業所技術者等を専任で置くことが必要です。

《一般建設業の許可を受けようとする場合》

[1]-1指定学科修了者で高卒後5年以上若しくは大卒後3年以上の実務の経験を有する者

許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、高校卒業後5年以上若しくは大学卒業後3年以上の実務経験を有し、かつ、それぞれ在学中に許可を受けようとする建設業に係る建設工事ごとに指定された学科(指定学科)を修めている者

[1]-2指定学科修了者で専門学校卒業後5年以上実務の経験を有する者又は専門学校卒業後3年以上実務の経験を有する者で専門士若しくは高度専門士を称する者

・許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、専門学校後5年以上の実務経験を有し、かつ、在学中に許可を受けようとする建設業に係る建設工事ごとに指定された学科(指定学科)を修めている者

・許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、専門学校後3年以上の実務経験を有し、かつ、在学中に許可を受けようとする建設業に係る建設工事ごとに指定された学科(指定学科)を修めている者のうち、専門士又は高度専門士を称するもの

*専門士は専修学校の専門課程の修了者に対する専門士及び高度専門士の称号の付与に関する規定(平成6年文部省告示第84号)第2条、高度専門士は同告示第3条に規定のものを指します。

*「指定学科」とは、建設業法施行規則第1条で規定されている学科で、建設業の種類ごとにそれぞれ密接に関連する学科として指定されているものです。

[2]許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関して、10年以上実務の経験を有する者

[3]-1国家資格者

[3]-2複数業種に係る実務経験を有する者

《特定建設業の許可を受けようとする場合》

[1]国家資格者
[2]指導監督的実務経験を有する者

前述の【一般建設業の許可を受けようとする場合】の専任技術者要件を満たしている者で、かつ、許可を受けようとする建設業に関して、発注者から直接請け負い、その請負代金の額が4,500万円以上であるものについて2年以上指導監督的な実務経験を有する者

*「指導監督的実務経験」とは、建設工事の設計、施工の全般にわたって工事現場主任や現場監督者のような資格で工事の技術面を総合的に指導監督した経験をいいます。  

*指定建設業の許可(下記参照)を受けようとする場合は、この[2]の要件に該当しても許可は取得できません。([1]または[3]のいずれかの要件を満たすことが必要です)

[3]大臣特別認定者:建設省告示第128号(平成元年1月30日)の対象者

指定建設業7業種に関して、過去に特別認定講習を受け、当該講習の効果評定に合格した者若しくは国土交通大臣が定める考査に合格した者

*「指定建設業」とは、施工技術の総合性、施工技術の普及状況、その他の事情等を勘案して定められた業種で、現在、次の7業種が「指定建設業」として定められています。(建設業法施令第5条の2)

指定建設業→土木工事業、建築工事業、電気工事業、管工事業、鋼構造物工事業、舗装工事業、造園工事業

*上記の「指定建設業」を受けようとする場合に設置しなければならない専任技術者は[1]または[3]の要件を満たすことが必要です。

*上記[3]の特別認定講習及び考査については、指定建設業制度が導入された際に行われたものであり、現在は実施していません。

③ 誠実性

請負契約の締結やその履行に際して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかである場合は、建設業を営むことができません(法第7条第3号)。これは、許可の対象となる法人若しくは個人についてはもちろんのこと、建設業の営業取引において重要な地位にある役員等についても同様です。

④ 財産的基礎等

建設工事を着手するに当たっては、資材の購入及び労働者の確保、機械器具等の購入など、一定の準備資金が必要になります。また、営業活動を行うに当たってもある程度の資金を確保していることが必要です。このため、建設業の許可が必要となる規模の工事を請け負うことができるだけの財産的基礎等を有していることを許可の要件としています。

さらに、特定建設業の許可を受けようとする場合は、この財産的基礎等の要件を一般建設業よりも加重しています。これは、特定建設業者は多くの下請負人を使用して工事を施工することが一般的であること、特に健全な経営が要請されること、また、発注者から請負代金の支払いを受けていない場合であっても下請負人には工事の目的物の引渡しの申し出がなされてから50日以内に下請代金を支払う義務が課せられていること等の理由からです。

なお、一般建設業と特定建設業の財産的基礎等は、次のとおりです。

2.欠格要件

欠格要件(建設業法第8条、同法第17条(準用))

許可申請書またはその添付書類中に虚偽の記載があった場合や重要な事実に関する記載が欠けている場合、また、許可申請者やその役員等若しくは令第3条に規定する使用人が次に掲げるものに1つでも該当する場合、許可は行われません

*国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次の[1]から[14]のいずれか(許可の更新を受けようとする者にあっては、[1]又は[7]から[14]までのいずれか)に該当するとき、又は許可申請書若しくはその添付書類中に重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、許可をしてはならないと建設業法で規定されています。

[1]破産者で復権を得ないもの

[2]第29条第1項第7号又は第8号に該当することにより一般建設業の許可又は特定建設業の許可を取り消され、その取消しの日から5年を経過しない者

[3]第29条第1項第7号又は第8号に該当するとして一般建設業の許可又は特定建設業の許可の取消しの処分に係る行政手続法第15条の規定による通知があった日から当該処分があった日又は処分をしないことの決定があった日までの間に第12条第5号に該当する旨の同条の規定による届出をした者で当該届出の日から5年を経過しないもの

[4]前号に規定する期間内に第12条第5号に該当する旨の同条の規定による届出があった場合において、前号の通知の日前60日以内に当該届出に係る法人の役員等若しくは政令で定める使用人であった者又は当該届出に係る個人の政令で定める使用人であった者で、当該届出の日から5年を経過しないもの

[5]第28条第3項又は第5項の規定により営業の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

[6]許可を受けようとする建設業について第29条の4の規定により営業を禁止され、その禁止の期間が経過しない者

[7]禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

[8]この法律、建設工事の施工若しくは建設工事に従事する労働者の使用に関する法令の規定で政令で定めるもの若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定(同法第32条の3第7項及び第32条の11第1項の規定を除く。)に違反したことにより、又は刑法第204条、第206条、第208条、第208条の3、第222条若しくは第247条の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、又はその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者

[9]暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号に規定する暴力団員又は同号に規定する暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者([14]において「暴力団員等」という。)

[10]精神の機能の障害により建設業を適正に営むに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者

[11]営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が前各号又は次号(法人でその役員等のうちに[1]から[4]まで又は[6]から[10]までのいずれかに該当する者のあるものにかかる部分に限る)のいずれかに該当するもの

[12]法人でその役員等又は政令で定める使用人のうちに、[1]から[4]まで又は[6]から[10]までのいずれかに該当する者([2]に該当する者についてはその者が第29条第1項の規定により許可を取り消される以前から、[3]又は[4]に該当する者についてはその者が第12条第5号に該当する旨の同条の規定による届出がされる以前から、[6]に該当する者についてはその者が第29条の4の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該法人の役員等又は政令で定める使用人であった者を除く。)のあるもの

[13]個人で政令で定める使用人のうちに、[1]から[4]まで又は[6]から[10]までのいずれかに該当する者([2]に該当する者についてはその者が第29条第1項の規定により許可を取り消される以前から、[3]又は[4]に該当する者についてはその者が第12条第5号に該当する旨の同条の規定による届出がされる以前から、[6]に該当する者についてはその者が第29条の4の規定により営業を禁止される以前から、建設業者である当該個人の政令で定める使用人であった者を除く。)のあるもの

[14]暴力団員等がその事業活動を支配する者

このため、5年ごとに更新を受けなければ許可は失効します。なお、この更新の申請は、従前の許可の有効期間が満了する30日前までに更新の申請を行うことが必要です。

3.まとめ

建設業法に規定されている4つの許可要件を満たし、欠格要件に該当しないことが必要です。

建設業許可を取得するには、法的な条件をすべてクリアすることが不可欠です。特に「経管要件」や「技術要件」は申請書類にも多くの証明が必要であり、手続きには専門的な知識が求められます。不安がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

建設業の許可の基礎知識【No.14】

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。今回のテーマは、「建設業許可の基礎知識」についてです。

建設業を営むためには「建設業許可」が必要です。しかし、どのような場合に許可が必要なのか、どのような要件を満たさなければならないのかを知らない方も多いのではないでしょうか。本記事では、建設業許可の基礎知識について解説していきます。

1.建設業許可とは?

建設業許可とは、一定規模以上の建設工事を請け負う事業者に対して、国または都道府県が発行する許可です。

建設工事の完成を請け負うことを営業するには、その工事が公共工事であるか民間工事であるかを問わず、建設業法第3条に基づき建設業の許可を受けなければなりません。

ただし、「軽微な建設工事」のみを請け負って営業する場合には、必ずしも建設業の許可を受けなくてもよいこととされています。

『軽微な建設工事』とは

「軽微な建設工事」とは、次の建設工事をいいます。

① 建築一式工事については、工事1件の請負代金の額が1,500万円(税込)未満の工事または延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事

② 建築一式工事以外の建設工事については、工事1件の請負代金の額が500万円(税込)未満の工事

建設業許可が必要なケース

上記の「軽微な建設工事」に該当しない、以下の条件に該当する建設工事の場合、建設業許可が必要となります。

2.建設業許可の区分

① 大臣許可と知事許可

建設業の許可は、次に掲げる区分に従い、国土交通大臣または都道府県知事が許可を行います。

大臣許可

2以上の都道府県の区域内に営業所を設けて営業しようとする場合は、「国土交通大臣」が許可を行います。*本店の所在地を所管する地方整備局長等が許可を行います。

知事許可

1の都道府県の区域内のみに営業所を設けて営業しようとする場合は、「都道府県知事」が許可を行います。*営業所の所在地を管轄する都道府県知事が許を行います。

営業所とは

「営業所」とは、本店または支店もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所をいいます。また、これら以外であっても、他の営業所に対して請負契約に関する指導監督を行うなど、建設業に係る営業に実質的に関与する場合も、ここでいう営業所になります。ただし、単に登記上本店とされているだけで、実際には建設業に関する営業を行わない店舗や、建設業とは無関係な支店、営業所等は、ここでいう営業所には該当しません。

大臣許可と知事許可の別は、営業所の所在地で区分されるものであり、営業し得る区域または建設工事を施工し得る区域に制限はありません。つまり、東京都知事の業者であっても建設工事の施工は全国どこでも行うことが可能です。

よって、許可の申請等の手続きに関するお問い合わせは、許可を受けようとする行政庁へ問い合わせをすることになります。例えば、大阪府に本店、岡山県に営業所がある場合は、「国土交通大臣」許可となり、本店の所在地である大阪府を所管する「近畿地方整備局」が申請先になります。

許可行政庁一覧表https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000088.html

国土交通省 https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000080.htm

② 一般建設業と特定建設業

建設業許可には「一般建設業許可」「特定建設業許可」の2種類があります。

下請契約の規模等により「一般建設業」と「特定建設業」に区分されます。この区分は、発注者から直接請け負う工事1件につき5,000万円(建築工事業の場合は8,000万円)以上となる下請契約を締結するか否かで区分されます。

特定建設業

特定建設業とは、発注者から直接請け負う1件の元請工事について、下請人に施工させる額の合計額(税込み)が5,000万円以上建築一式工事の場合は8,000万円以上)となる場合です。

一般建設業

一般建設業とは、特定建設業以外の場合です。

留意点

*下請契約の締結に係る金額について、令和7年2月1日より、建築工事業の場合は7,000万円から8,000万円に、それ以外の場合は4,500万円から5,000万円に、それぞれ引き上げられましたのでご留意ください。

*発注者から直接請け負う請負金額については、一般・特定に関わらず制限はありません。(請け負うのみであれば、金額がいくらであるかに関わらず一般建設業の許可で足ります。)

*発注者から直接請け負った1件の工事が比較的規模の大きな工事であっても、その大半を自社で直接施工するなど、常時、下請契約の総額が5,000万円未満であれば、一般建設業の許可でも差し支えありません。

*上記の下請代金の制限は、発注者から直接請け負う建設工事(建設業者)に対するものであることから、下請負人として工事を施工する場合には、このような制限はかかりません。

③ 業種別許可制

建設業の許可は、建設工事の種類ごと(業種別)に行います。

建設工事は、土木一式工事と建築一式工事の2つの一式工事のほか、27の専門工事の計29の種類に分類されており、この建設工事の種類ごとに許可を取得することとされています。下表は大阪府の建設業許可申請の手引き(令和7年3月改訂版)より抜粋。

実際に許可を取得するにあたっては、営業しようとする業種ごとに取得する必要がありますが、同時に2つ以上の業種の許可を取得することもできますし、また、現在取得している許可業種とは別の業種について追加して取得することもできます。

3.建設業許可の有効期限

建設業の許可の有効期間は5年間です。
このため、5年ごとに更新を受けなければ許可は失効します。なお、この更新の申請は、従前の許可の有効期間が満了する30日前までに更新の申請を行うことが必要です。

4.まとめ

建設業許可は、一定規模以上の工事を請け負う場合に必要です。建設業許可の区分には、「国土交通大臣」と「都道府県知事」、「一般建設業」と「特定建設業」があります。建設業の許可の種類は29種類あり、建設工事の種類ごと(業種別)に許可申請を行います。建設業の許可の有効期間は5年間、更新申請は、許可の有効期間が満了する30日前までに更新の申請を行うことが必要です。

建設業を始める方や許可取得を検討している方は、要件をしっかり確認し、適切な準備を進めることが重要です。

建設2

今回は「建設業許可の基礎知識」についてお伝えしましたが、いかがでしたか? 次回は、建設業許可の「許可要件」について解説します!

深酒届で必要な「飲食店営業証の写し」の許可営業者と届出者が異なる場合の対処法【No.8】

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。

今回は、深夜にお酒を提供する飲食店に必須の届出「深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出(以下、深酒届)」における提出書類の一つである「飲食店営業証の写し」についてお伝えします!

レアなケースですが、今回は「飲食店営業証の写し」の許可営業者と申請者が異なるケースについて、解説したいと思います(^^)/

目次

①「飲食店営業証の写し」の許可営業者と申請者が異なるケースとは?

飲食店営業許可証の地位承継の届出とは?

留意点

お酒

①「飲食店営業証の写し」の許可営業者と申請者が異なるケースってどういうこと?

深酒届を提出する際、「届出者」と飲食店営業許可証の「許可営業者」は同じ名称であることが求められます。つまり、飲食店営業許可証の「営業所の氏名(又は商号)」と、届出者の氏名(又は商号)が同じである必要があります。

例えば、申請者が法人の場合、届出書、営業許可証の表記はこのようになります。※下記はサンプルとして作成したものになります。

届出者(株式会社ABC)=営業者の氏名(株式会社ABC)

届出書の例

営業許可証の例

許可営業者と届出者が異なる具体的ケース

例えば、飲食店営業を譲り受け、譲受人(=届出人)が深夜酒類提供を行いたい場合です。

飲食店営業を譲り受けた場合、「許可営業者から営業譲渡により、譲受人が許可営業者の地位を承継」に該当するため、飲食店営業許可証の営業者の氏名(又は商号)を変更する必要があります。

何も手続きをしていない場合、届出者(株式会社ABC)≠ 営業者の氏名(株式会社XYZ)になっています。

飲食店営業許可証の営業者の氏名(又は商号)を変更する、飲食店営業許可証の地位承継の届出とは

上記の状態(届出者(株式会社ABC)≠ 営業者の氏名(株式会社XYZ))では、警察署に深酒届を提出しても受理されません

届出者(株式会社ABC)=営業者の氏名(株式会社ABC)にするため、深酒届の提出前に、管轄の生活衛生監視事務所(保健所)で「飲食店営業許可証の地位承継の届出」をする必要があります。届出なので手数料はかかりません(ただし、証明願が必要な場合は250円(大阪市の場合)が必要です)。

「飲食店営業許可証の地位承継の届出」のための、必要書類等は管轄の生活衛生監視事務所で異なりますので、事前に、管轄の行政に確認してください。ここでは、大阪市の必要書類を参考に説明します(^^)/

「飲食店営業許可証の地位承継の届出」の必要書類@大阪市

地位承継届出書(HPに書式あり)

譲渡が行われたことを証する書類(HPに書式あり) ※譲渡契約書等の写し等、当事者による譲渡の意思と譲渡の事実が最低限確認できるもの又は食品営業許可施設・営業届出施設の営業譲渡に係る証明書が必要。

食品営業許可施設・営業届出施設の営業譲渡に係る確認書(HPに書式あり)

現許可証

譲受人が法人の場合は、登記事項証明書(最新の情報が反映されたもの)が必要です。(照合後にお返しします。)

食品衛生責任者たる資格を証する書類(調理師免許など)

(参考URL)営業者の地位を承継した場合/大阪市 https://www.city.osaka.lg.jp/kenko/page/0000537192.html

留意点

・名称変更の飲食店営業許可証取得までのフローは、保健所への書類届出→現場調査→営業許可証の発行(約2週間)になります。

・警察署への深酒届には飲食店営業許可証の添付が必要ですが、保健所に届出の際、許可証申請中という書類「証明願( 250円※)」を発行してもらい、この証明願を飲食店営業許可証の代用書類で提出が可能です。深酒届を急いでいる場合は、この証明願を代用して提出しましょう。※証明願の手数料は行政により異なりますので、ご確認ください。

・後日、保健所から新たな飲食店営業許可証を受領後、写しを警察署に提出する必要があります。

いかがでしたか?今回は、深夜にお酒を提供する飲食店に必須の届出「深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出(以下、深酒届)」における提出書類の一つである「飲食店営業証の写し」についてお伝えしました。

深酒届を検討されている方は、是非お気軽にお問い合わせください(^^)/

ドローンの機体登録について【No.5】

こんにちは!ファイブ行政書士法人の菅野です。

先日、「ドローンの機体登録・飛行許可」の問合せがありました。

私自身がドローンを持っている事もあり、ドローンの機体登録、飛行許可について調べました。今回はドローン飛行許可の前に必要な、ドローンの機体登録についてお伝えします!

\今回はドローンの機体登録についてです/

目次

1.ドローンの飛行許可申請、その前に。

2.ドローンの機体登録方法について

3.機体登録後の注意点

1.ドローンの飛行許可申請、その前に。

さて、みなさんがドローンを購入する際、どのような目的で購入、検討されるでしょうか?

例えば、空撮したい、単純に大空に飛ばしてみたいなど、ドローンを使用する目的があって、購入(または購入を検討)されると思います。

しかし、もし、屋外でドローンを飛ばす目的であれば、ドローンの機体登録(100g未満のものは除く)が必要になります。

※令和4(2022)年6月20日以降、機体登録を行っていないドローン(100g未満のものは除く)は、屋外で飛行できないルールとなりました。

ドローンを購入し、屋外で飛行させるのであれば…まずは、機体登録!

令和4年6月20日以降、機体登録を行っていないドローン(100g未満のものは除く)は、屋外で飛行できないため、まずは、機体登録を行いましょう。

※ただし、建物内等の屋内であれば、機体登録は不要です。

なお、無人航空機とは、ドローン(マルチコプター)、ラジコン機、農薬散布用ヘリコプター等が該当します。

(国土交通省「飛行ルール(航空法第11章)の対象となる機体」参照)https://www.mlit.go.jp/koku/koku_fr10_000040.html

ドローンの機体登録は、DIPS2.0で!

機体登録は、国土交通省の「ドローン情報基盤システム2.0」で行います。

ドローン情報基盤システムとは、無人航空機の各種手続きをオンラインで実現可能とするシステムで、通称「DIPS2.0」と呼ばれています。

それでは、ドローンの機体登録方法を見ていきましょう!

2.ドローンの機体登録方法について

さて、DIPS2.0 で機体登録をすることが分かったところで、無人航空機(ドローン)の登録手続きについて見ていきましょう。

まず、下記の重要事項を確認です。

◎無人航空機の登録申請は、100g 以上の機体が航空法の規制対象です。登録されていない無人航空機を飛行させることはできません。

◎申請した機体の登録記号が発番されたら、機体への登録記号の表示に加え、識別情報を電波で遠隔発信するリモートID機能(※後述)を機体に搭載しなければなりません。

次に、登録手順です。

①申請

※申請前に、DIPS2.0のアカウント開設が必要です。

無人航空機の所有者および使用者の氏名や住所などの情報、機体の製造者や型式などの情報を入力/記入し、申請を行ってください。

②入金

申請後、納付番号等が発行されたら、申請に係る手数料の納付を行ってください。

※クレジットカード、インターネットバンキング、ATMのいずれかの方法で入金することができます。

③登録記号発行

手続きの後、申請した無人航空機の登録記号が発行されます。登録記号を機体に記載するなどの方法で鮮明に表示してください。

④リモートID機器等への書き込み

無人航空機を飛行させる前に、「DIPS APP – ドローンポータルアプリ」(航空局が公開)もしくは無人航空機の製造者が指定するスマートフォンアプリを用いて、リモートID機器等に発信情報を書込みます。

リモートIDについて

●リモートIDとは、ドローンの機体情報(識別情報)を電波で遠隔発信する装置のことです。

リモートIDの搭載で、離れた場所からでも「飛行しているのはどんな機体か?」を認識することが可能です。

●識別情報を電波で遠隔発信するためのリモートID機能は、内蔵型と外付型に分類されます。

●リモートID機能が備わっていない機体や自作した機体は、一般にリモートID機器(外付型)を別途購入して取り付けなければなりません。

3.機体登録後の注意点

機体登録後は、飛行許可承認が必要なケースがほとんどです!

平成27年9月に航空法が一部改正され、平成27年12月10日からドローンやラジコン機等の無人航空機の飛行ルール(航空法第11章)が新たに導入されることとなりました。この改正を受け、屋外で、人口集中地区(DID)、夜間飛行、目視外飛行などの「特定飛行」を行う場合は、原則、許可承認が必要になります。

「特定飛行」の詳細については、次回以降お伝えしますが、実際、屋外でドローンを飛行させる場合、ほとんどのケースで許可承認が必要になってきます。

というのも、ドローンを飛ばす際は、コントローラーで操縦操作をしたり、モニターを確認したりして飛行させます。この時、視線をドローンから手元に移して操作や確認をすることになりますが、この行為が「目視外」飛行となり、「特定飛行」に該当します。このうように、実務上、特定飛行申請および許可承認が必要になります。ドローンを購入したら許可承認も取得することをおすすめします!

上記の「特定飛行」に該当する場合は、事前に飛行の許可・承認が必要です。また、無人航空機を飛行させる前にあらかじめ、他の無人航空機の飛行計画や飛行禁止空域等の確認を行うとともに、自らの飛行計画を通報する必要があります。特定飛行や申請については次回以降、お伝えします。

駆け足で説明しまたしが、まずは、ドローンの機体登録が必要です。

ファイブ行政書士法人では、ドローンの飛行許可申請のご相談も承ります。

\初回相談は無料です!ぜひお気軽にお問い合わせください/

どうぞよろしくお願いいたします。