こんにちは。ファイブ行政書士法人の菅野です。本日のテーマは、「決算変更届」ついて解説します!
建設業許可をお持ちの事業主様にとって、毎年の「決算」は非常に重要な業務の一つです。しかし、決算が終わったからといってそれで全てが完了するわけではありません。実は、決算後には建設業許可を維持するために必須となる大切な手続きがあるのです。それが、今回のテーマである「決算変更届」です。
「決算変更届って何?」「毎年出しているけど、何のために必要なの?」そう思われている方もいらっしゃるかもしれません。今回は、この決算変更届について、その目的から提出時のポイント、注意点まで、建設業許可業者様が安心して手続きを進められるよう、分かりやすく解説していきます。

🎯そもそも「決算変更届」とは?なぜ提出が必要なの?
建設業許可をお持ちの事業者様は、毎年、事業年度終了後、必ず「決算変更届(事業年度終了届)」を許可行政庁に提出する義務があります。これは、建設業法第11条で定められた法的な義務であり、許可を維持するためには欠かせない手続きの一つです。
この届出は、許可行政庁が、許可を受けた建設業者様の経営状況や工事実績、技術者情報など、最新の事業活動状況を把握することを目的としています。提出された情報は、許可の更新審査や経営事項審査(経審)の際に活用されるため、適時・正確な提出が求められます。
💡ワンポイント・アドバイス
決算変更届は、単なる事務手続きではありません。毎年提出することで、自社の経営状況や工事実績を客観的に把握し、次の事業計画に活かすための良い機会にもなります。また、将来的な許可の更新や経営事項審査を見据えた準備としても非常に重要です。
👉決算変更届の提出期限と主な提出書類
決算変更届には、提出期限が明確に定められています。原則として、事業年度終了後4ヶ月以内に、許可を受けている行政庁(大臣許可であれば国土交通省、知事許可であれば都道府県庁)へ提出しなければなりません。
具体的な提出書類は多岐にわたりますが、主に以下の書類が必要となります。
- 工事経歴書(様式第二号):その事業年度中に請け負ったすべての工事について記載します。請負金額や工事内容、発注者などを詳細に記載する重要な書類です。
- 直前3年の各事業年度における工事施工金額:過去3年間の工事施工金額の概要を記載します。
- 財務諸表:
- 貸借対照表(B/S)(※法人 / 個人)
- 損益計算書(P/L)(※法人 / 個人)
- 完成工事原価報告(※法人の場合)
- 株主資本等変動計算書(※法人の場合)
- 注記表(※法人の場合)
- 付属明細書(※法人の場合)
これらの書類は、税理士が作成したものを添付します。建設業会計に沿った形式で作成されていることが求められます。
- 法人事業税納税証明書(※法人の場合)
- 事業報告書(※法人の場合)
- 使用人数(使用人数に変更があった場合)
- 健康保険等の加入状況(従業員のみの変更があった場合)
- 定款の変更届(定款に変更があった場合)
- 役員変更届(役員に変更があった場合)
- 営業所の所在地変更届(営業所の所在地に変更があった場合)
これらの書類は、提出先や法人の種類(株式会社、合同会社、個人事業主など)によって若干異なる場合がありますので、事前に確認してください。
参考:大阪府↓↓↓

●大阪府https://www.pref.osaka.lg.jp/o130200/kenshin/kenkyoka/ketsuhenoshirase.html
●様式等のダウンロード(大阪府)https://www.pref.osaka.lg.jp/o130200/kenshin/kenkyoka/r2youshikiketsuhen.html
【ここがポイント!】提出時の注意点と怠った場合のリスク
決算変更届を提出する際には、特に以下の点に注意が必要です。
1. 工事経歴書の正確な記載
工事経歴書は、許可行政庁が貴社の施工能力を判断する上で非常に重要な書類です。請負金額の大きい主要な工事を漏れなく記載し、虚偽の内容がないように細心の注意を払いましょう。普段から工事台帳などを整備し、いつでも正確な情報を引っ張り出せるようにしておくことが大切です。
2. 財務諸表と建設業会計
財務諸表は、税理士が作成したものをそのまま提出することが多いですが、建設業特有の勘定科目(完成工事高、未成工事支出金など)の計上方法によっては、経営事項審査の評価に影響を与えることがあります。不明な点があれば、必ず税理士や行政書士に確認しましょう。
3. 提出期限の厳守
「事業年度終了後4ヶ月以内」という期限を過ぎてしまうと、さまざまな不利益が生じる可能性があります。最も大きな影響は、許可の更新申請ができなくなることです。過去の決算変更届が全て提出されていないと、更新申請を受け付けてもらえません。また、経営事項審査を受けることもできませんので、公共工事の入札に参加できなくなります。
💡ワンポイント・アドバイス
提出期限をうっかり忘れてしまうと、後からまとめて提出することになり、書類作成の手間が何倍にも増えてしまいます。普段から決算期と提出期限をカレンダーに登録するなどして、計画的に準備を進めることをお勧めします。もし、書類作成や手続きに不安がある場合は、ぜひ専門家である行政書士にご相談ください。正確かつ迅速な手続きをサポートさせていただきます。
4. 提出を怠った場合のリスク
前述の通り、決算変更届の提出を怠ると、建設業許可の更新ができないだけでなく、建設業法に基づく罰則(過料など)の対象となる可能性もあります。事業活動を継続していく上で、許可の失効は致命的な影響を与えかねませんので、絶対に避けなければなりません。
参考資料:
- 国土交通省 建設業許可事務ガイドライン
- 建設業許可に関する手引き
- 建設業法
- 大阪府Webサイト
📘まとめ
建設業許可をお持ちの事業者様にとって、「決算変更届」は、毎年必ず行うべき重要な手続きです。これを怠ると、許可の更新ができなくなるだけでなく、経営事項審査も受けられなくなり、結果として事業活動に大きな支障をきたすことになります。
正確な書類作成と期限内の提出は、建設業許可を維持し、安定した事業運営を行うための基本中の基本です。日頃から適切な帳簿管理を心がけ、決算期には計画的に準備を進めるようにしましょう。
もし、「書類作成が複雑でよく分からない」「忙しくて手が回らない」といったお悩みがありましたら、ぜひファイブ行政書士法人にご相談ください。専門知識を持った行政書士が、皆様の決算変更届のスムーズな提出をサポートさせていただきます。

- TEL:06-6532-2652
- メール:s.kanno@five-group.jp
皆様からのお問い合わせをお待ちしております。













