こんにちは。ファイブ行政書士法人の菅野です。本日のテーマは、古物商許可の取得方法と申請時の注意点 です。
これから中古品ビジネスを始めたいと考えている方、例えば人気のトレーディングカード(ポケカなど)や古着の転売ビジネス、あるいはリサイクルショップの開業を検討している個人事業主の方や法人様にとって、古物商許可は避けて通れない重要な手続きです。
この記事では、古物商許可がなぜ必要なのか、その取得方法から申請時の具体的なポイント、そして注意すべき点までを分かりやすく解説していきます。読者の皆様が安心してビジネスをスタートできるよう、具体的なアドバイスも交えながら進めてまいりますので、ぜひ最後までお読みください。
古物商許可とは?取得の必要性
まず、「古物商許可」とは一体何なのか、そしてなぜ取得する必要があるのかについてご説明します。
「古物」とは、一度使用された物品、もしくは使用されない物品で使用のために取引されたもの、またはこれらのものに幾分の手入れをしたものを指します。私たちが普段目にする中古品全般がこれに該当します。そして、「古物商」とは、この古物を売買したり、交換したりする営業を営む者のことを指します。
営利目的で古物を取り扱う事業を行う場合、古物営業法という法律に基づき、警察署から古物商許可を取得することが義務付けられています。これは、盗品の流通防止や早期発見を目的とした制度であり、許可なく営業を行った場合は罰則の対象となりますので、十分に注意が必要です。
📌中古品を仕入れて販売する、あるいは顧客から買い取って再販売する、といったビジネスモデルは全てこの古物商許可が必要となります。
💡ワンポイント・アドバイス
「自分はフリマアプリで不要品を売っているだけだから関係ない」と思っていませんか?継続的・反復的に利益を得る目的で古物を売買する行為は、たとえオンライン取引であっても古物商許可が必要になるケースがあります。判断に迷う場合は、専門家にご相談ください。

古物商許可申請のステップと必要書類
では、実際に古物商許可を取得するための具体的なステップと、準備すべき必要書類について見ていきましょう。
1. 申請先の確認
古物商許可の申請先は、営業所の所在地を管轄する警察署の生活安全課です。複数の営業所がある場合は、主たる営業所の所在地を管轄する警察署に申請します。
2. 必要書類の準備
申請には様々な書類が必要です。大きく分けて「個人の場合」と「法人の場合」で揃える書類が異なります。
👉個人の場合
- 申請書(警察署で入手、またはウェブサイトからダウンロード)
- 住民票(本籍地記載、マイナンバー記載なし)
- 身分証明書(本籍地の市区町村役場で発行される、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者に該当しない旨の証明書)
- 誓約書(欠格事由に該当しないことを誓約する書類)
- 略歴書(直近5年間の職歴などを記載)
- 営業所の賃貸借契約書のコピー(賃貸物件の場合)
- URL使用承諾書(ウェブサイトで古物取引を行う場合)
👉法人の場合
📘上記に加え、以下の書類が必要になります。
- 会社の登記事項証明書(法人全体の情報)
- 定款の写し
- 役員全員の住民票、身分証明書、誓約書、略歴書
3. 申請・審査・許可証交付
必要書類が揃ったら、警察署の生活安全課窓口へ提出します。申請時に申請手数料(19,000円)が必要となります。申請後、約40日程度の審査期間を経て、問題がなければ古物商許可証が交付されます。
💡ワンポイント・アドバイス
必要書類は、発行から3ヶ月以内といった期限が設けられているものもあります。また、住民票や身分証明書は、本籍地の記載が必要かなど、細かな要件がありますので、事前に管轄の警察署に確認することをおすすめします。
尚、外国籍の方は「身分証明書」がありませんので、その代わりに「住民票」取得時に「国籍」を追加(記載)し、在留カードの写し等の添付書類が必要な場合があります。外国籍の方の提出書類(や記載事項)は、日本国籍の方の提出書類と異なるケースがありますので、事前に管轄の警察署に確認することをおすすめします。
📘事前に必要書類を確認することで、書類不備で何度も警察署に足を運ぶ手間を省くことができます。
申請時の注意点と許可が下りないケース
⚡申請手続きを進める上で、特に注意していただきたい点と、残念ながら許可が下りない可能性がある「欠格事由」について解説します。
1. 欠格事由に該当しないか
📌古物商許可は、誰もが取得できるわけではありません。古物営業法で定められた「欠格事由」に該当すると、許可が下りません。主な欠格事由は以下の通りです。
- 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
- 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
- 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪にあたる行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者(暴力団員等)
- 住居の定まらない者
- 未成年者(保護者の同意があれば取得可能な場合もあります)
📘申請者本人だけでなく、法人の場合は役員全員、個人の場合は営業所の管理者が欠格事由に該当しないことが条件となります。
2. 営業所の確保と賃貸物件での注意
📌古物商許可申請では、営業所の存在が必要です。
- 自宅を営業所とする場合は、住居専用とされている賃貸物件の場合、大家さんや管理会社からの使用承諾書が必要となることがあります。
- 古物商許可を申請する際の『営業所』には、バーチャルオフィスでは原則として許可が下りません。実際に物品や帳簿書類等の保管や事務作業ができるスペースが必要です。
3. インターネット取引におけるURLの届出
📌ECサイトやフリマアプリ、自身のウェブサイトなどで古物取引を行う場合、使用するURLを申請時に届け出る必要があります。
URLの届出が必要な場合
次のような場合、ウェブサイトを使用して古物の取引をする際は、URLの届出が必要です。
✅自身でウェブサイトを開設した場合
✅オークションサイトへストアを出店した場合
URLの届出に際しては、古物営業許可者自身が使用権限のあるものか、誰の登録のものなのかを明らかにするために、次のような「URLの使用権限を疎明する資料」のいずれかが必要になります。
✅プロバイダ等から郵送・FAXが送付された書面の写し(「登録完了のお知らせ」、「開通通知」等)
✅「ドメイン検索」、「WHOIS検索」の結果を印刷したもの
※届け出たURLを「変更(追加含む)した場合」、又は「閉鎖した場合」も届出が必要です。
※ウェブサイトを開設等してから2週間以内に届出をしてください。
次の場合は届出の必要はありません。
- 単なる会社のウェブサイトで、古物に関する情報の記載がない場合
- オークションサイトに1点ずつ出品する場合
💡ワンポイント・アドバイス
📌申請前に、ご自身や役員の方々が「欠格事由」に該当しないか、必ず確認してください。特に過去に法的トラブルがあった場合は、慎重な確認が必要です。また、営業所の準備については、後々のトラブルを避けるためにも、事前に大家さんや管理会社としっかり話し合いましょう。
まとめ
🌱本日は、古物商許可の取得方法と申請時の注意点について詳しく解説してまいりました。
古物商許可は、中古品ビジネスを安心して、そして合法的に営む上で不可欠なものです。申請手続きは多岐にわたり、準備すべき書類や確認事項も少なくありませんが、これらの手続きを適切に行うことで、信頼される事業者としての一歩を踏み出すことができます。
許可取得後も、帳簿の記載義務など、古物営業法に基づく様々なルールを遵守する必要があります。これらは全て、健全な中古品市場の形成と利用者の保護のために定められています。
⚖️「書類作成が複雑で不安」「欠格事由に該当しないか心配」「本業に集中したいので手間を省きたい」といったお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度、私たちファイブ行政書士法人にご相談ください。専門家として、皆様の円滑な古物商許可取得を全力でサポートさせていただきます。
参考資料:
